禁煙を始めたあとに出るイライラ、眠気、頭痛、集中力の低下、強い喫煙欲求。これらは「意志が弱いから起きるもの」ではありません。体と脳が、ニコチンなしの状態に慣れ直している途中で起きる反応です。
多くの離脱症状は、数日から数週間で少しずつ軽くなっていきます。ただし、症状の出方や期間には個人差があります。この記事では、禁煙の離脱症状の一覧、ピークの時期、いつまで続くのか、そして今日を越えるための具体的な対処法までまとめて解説します。
禁煙の離脱症状とは?なぜ起きるのか
禁煙の離脱症状とは、体からニコチンが抜けていく過程で起きる一時的な不快症状のことです。
たばこを吸うと、ニコチンは脳内のニコチン受容体に結合します。すると、快感に関わる神経伝達物質であるドーパミンが分泌され、「落ち着く」「気持ちいい」「頭が働く」といった感覚が生まれます。ニコチンはドーパミンだけでなく、アセチルコリンなどの神経伝達にも作用します。喫煙を続けていると、脳内の働きがニコチンの存在を前提に調整されていきます。[1]
その状態で急にニコチンが入ってこなくなると、脳と体は一時的にバランスを崩します。イライラする、集中できない、眠い、吸いたくてたまらない。そうした症状は、ニコチン依存から回復していく途中に起きる反応です。
つまり、離脱症状は「根性が足りないサイン」ではありません。むしろ、体がニコチンなしの状態に戻ろうとしているサインです。つらさをゼロにはできなくても、「これは正常な反応だ」と知っているだけで、かなり耐え方が変わります。
詳しくは、[ニコチン依存症とは?]で解説します。
禁煙の離脱症状 一覧【身体面・精神面】
禁煙の離脱症状には、身体に出るものと、気分や行動に出るものがあります。代表的なのは、強い喫煙欲求、イライラ、落ち着かなさ、集中力の低下、不眠、眠気、食欲増加、気分の落ち込みなどです。NHSやCDCでも、禁煙後の一般的な症状として、喫煙欲求、集中困難、睡眠トラブル、イライラ、不安、気分の落ち込みなどが挙げられています。[6][8]
| 症状 | 出やすい時期 | ひとこと |
|---|---|---|
| 強い喫煙欲求(吸いたい波) | 直後〜数週間 | 波で来て、時間とともに弱まりやすい |
| イライラ・落ち着かない | 1〜3日目に強く出やすい | 最も多い症状のひとつ |
| 眠気・だるさ/不眠 | 数日〜数週間 | 個人差が大きい |
| 集中できない | 数日〜1〜2週間 | 仕事に影響しやすい |
| 頭痛 | 数日〜1週間前後 | 一時的に出ることがある |
| ふわふわ・めまい | 数日〜 | 強い場合は受診も検討 |
| 食欲・体重増加 | 数週間〜 | 代謝や口さみしさの変化 |
| 気分の落ち込み | 数日〜数週間 | 長引くなら要相談 |
| 便秘・吐き気・動悸 | 数日〜 | 他の病気と区別が必要なこともある |
一番わかりやすいのは、「吸いたい」という感覚です。これは単なる気分ではなく、脳がニコチンを求めている状態です。喫煙本数が多かった人、朝起きてすぐ吸っていた人、食後や休憩時間のたばこが習慣になっていた人ほど、最初の数日は強く感じやすくなります。
イライラや不安もよくあります。たばこを吸うとストレスが減るように感じていた人も多いですが、実際にはニコチン切れによる離脱症状が、喫煙によって一時的にやわらいでいただけ、という面があります。厚労省e-ヘルスネットでも、喫煙によるストレス軽減感は、ニコチン切れの不快感が一時的に緩和されたものと説明されています。[2]
眠気と不眠は、どちらも起こりえます。日中にだるい、頭がぼーっとする人もいれば、夜に寝つきが悪くなる人もいます。集中力の低下も珍しくありません。特に仕事中、会議中、文章を読んでいるときなどに「いつもの自分より頭が回らない」と感じることがあります。
食欲が増える人もいます。ニコチンには食欲や代謝に関わる作用があるため、禁煙後にお腹が空きやすくなったり、口さみしさで間食が増えたりします。CDCも、禁煙後に食欲が増えたり、体が以前ほどカロリーを燃やさなくなることがあると説明しています。[8]
大事なのは、症状が出たから失敗ではないということです。むしろ、離脱症状は禁煙が始まっている証拠です。何が起きているかを知り、症状ごとに対処を変えていきましょう。
詳しくは、[禁煙すると眠い・眠気]、[禁煙でふわふわする・めまい]、[禁煙したら体調が悪い…回復の証の見分け方]で解説します。
離脱症状のピークはいつ?何日目が一番つらい?
禁煙の離脱症状は、一般的に禁煙開始から2〜3日目に身体的なピークを迎えるとされています。厚労省e-ヘルスネットでは、離脱症状は禁煙開始から2〜3日をピークに、10日から2週間程度続くと説明されています。[4]
NHSも、離脱症状は最後のたばこから数時間以内に始まることがあり、最初の1週間、特に最初の3日間に強くなりやすいとしています。平均では3〜4週間ほど続くとされますが、人によってはそれより長く感じる場合もあります。[6]
もちろん、これはあくまで目安です。1日目からかなりつらい人もいれば、3日目を過ぎてから眠気やだるさが強く出る人もいます。ただ、多くの場合、「一生このつらさが続く」というより、最初の山があり、その後少しずつ波が小さくなっていくイメージです。
日別の目安(1〜7日目)
| 経過 | 起きやすいこと |
|---|---|
| 1日目 | 吸いたい波が始まる/そわそわする |
| 2〜3日目 | 身体的ピーク。イライラ・頭痛・強い喫煙欲求が出やすい |
| 4〜7日目 | 山を越え始める/眠気・だるさが出ることもある |
| 1〜2週間 | 集中力や気分が少しずつ戻り始める |
| 1ヶ月〜 | 身体面は落ち着きやすい。吸いたい波は時々来る |
2〜3日目は、「もう無理かも」と感じやすい時期です。ここで大事なのは、自分を説得しようとしすぎないことです。理屈で「吸ってはいけない」と考えるほど、頭の中がたばこでいっぱいになることがあります。
この時期は、意思決定を減らすのがコツです。吸うか吸わないかを毎回考えるのではなく、「吸いたくなったら水を飲む」「外に出る」「5分だけ待つ」と先に決めておく。ピークの数日間は、完璧な生活を目指すより、とにかく今日を越えることを優先しましょう。
詳しくは、[禁煙の離脱症状のピークはいつ?]、[禁煙2日目が一番つらい理由]、[禁煙4日目の壁]で解説します。
離脱症状はいつまで続く?【身体依存と心理依存を分ける】
「禁煙の離脱症状はいつまで続くのか」を考えるときは、身体依存と心理依存を分けるとわかりやすくなります。
身体的な離脱症状は、数日から2週間ほどで軽くなる人が多いです。厚労省e-ヘルスネットでは、離脱症状は2〜3日をピークに10日から2週間程度続くとされています。一方で、NHSは平均で3〜4週間ほど続くことがあり、人によっては数ヶ月感じる場合もあると説明しています。[4][6]
この差は、どちらが正しいというより、見ている症状の範囲が違うと考えると自然です。頭痛、だるさ、強いイライラなどの身体的な山は比較的早く落ち着きやすい。一方で、「食後に吸いたい」「コーヒーを飲むと吸いたい」「仕事が終わると吸いたい」といった心理的な波は、数週間から数ヶ月残ることがあります。
1ヶ月以上たっても、ふと吸いたくなるのは異常ではありません。30日目、60日目、3ヶ月目になっても、場面や感情が引き金になって「一本だけなら」と思うことはあります。これは禁煙が失敗しているというより、脳と生活習慣がまだ書き換わっている途中です。
ただし、強い気分の落ち込み、眠れない状態、動悸、吐き気、めまい、頭痛などが長引く場合は、離脱症状だけと決めつけないでください。持病がある人、妊娠中の人、服薬中の人は、早めに医師や薬剤師に相談しましょう。
詳しくは、[禁煙の離脱症状はいつまで続く?]で解説します。
症状別の正体と対処法
ここからは、検索されやすい症状ごとに、正体と対処法を見ていきます。どれも「気合いでねじ伏せる」より、「そういう反応が来たら、こう動く」と決めておくほうが乗り越えやすくなります。
眠い・眠気
禁煙後に眠くなる、だるくなる、頭がぼーっとする人は少なくありません。ニコチンによる覚醒作用に体が慣れていた場合、急にそれがなくなることで、眠気や集中力の低下として出ることがあります。
日中の短い仮眠、軽い散歩、朝に光を浴びる、夜のカフェインを控えるなどで、少しずつリズムを戻していきましょう。睡眠の乱れが強い場合は、医療機関に相談することも大切です。
詳しくは、[禁煙すると眠い・眠気]へ。
イライラする
イライラは、禁煙の代表的な離脱症状です。CDCも、禁煙後に怒りっぽい、落ち着かない、そわそわする感覚が出ることは一般的だと説明しています。[8]
この時期は、人間性が悪くなったわけではありません。体がニコチンなしに慣れようとしているだけです。深呼吸を数回する、席を立つ、短く歩く、今は大事な判断をしない、と決めておくと、余計な衝突を減らせます。
ふわふわ・めまい
禁煙後に、頭がふわふわする、軽いめまいのような感覚が出る人もいます。禁煙初期は睡眠、食欲、カフェインの効き方、呼吸の感覚なども変わりやすいため、体調の変化として感じることがあります。
一時的で軽いなら、水分をとる、急に立ち上がらない、無理に運動しすぎないことが大切です。強いめまい、吐き気、胸の痛み、息苦しさ、片側のしびれなどを伴う場合は、禁煙のせいと決めつけず医療機関に相談してください。
詳しくは、[禁煙でふわふわする・めまい]へ。
気持ちいい・ハイになる感覚(回復のサイン)
禁煙中に「なんか気持ちいい」「少しハイになる」「体が軽い」と感じる人もいます。これは、ニコチンが抜けること自体の快感というより、ニコチン切れの波が落ち着いたり、呼吸や血流、味覚などの変化を感じ始めたりしている可能性があります。
厚労省e-ヘルスネットでは、禁煙後は比較的早い段階から血圧や脈拍、血中の一酸化炭素、呼吸機能などに変化が出ていくことが示されています。[3][5] 禁煙後に「空気が吸いやすい」「朝が少し楽」「味が濃く感じる」といった実感が出る人もいます。
ただし、眠れないほどの高揚感、極端な活動量の増加、衝動的な行動がある場合は、単なる回復感ではない可能性もあります。強い違和感があるときは医療機関に相談しましょう。
詳しくは、[禁煙中に気持ちよくなる感覚の正体]へ。
禁煙の先には、血管、血圧、皮膚、呼吸などの変化が少しずつ積み上がっていきます。離脱症状がつらい時期は、その変化がまだ見えにくいだけです。体の回復について詳しく知りたい方は、[禁煙の効果は?]も参考にしてください。
体調不良・頭痛・吐き気(回復の証の見分け方)
禁煙後の頭痛、吐き気、だるさは、離脱症状として出ることがあります。ただし、すべてを「回復の証」と片づけるのは危険です。
軽い頭痛やだるさが数日で波のように出る程度なら、休息、水分、食事、睡眠を整えながら様子を見ます。一方で、強い頭痛、激しい吐き気、胸の痛み、息苦しさ、発熱、症状の悪化がある場合は、別の病気の可能性もあります。無理に我慢せず受診しましょう。
詳しくは、[禁煙したら体調が悪い…回復の証の見分け方]へ。
気分の落ち込み・禁煙うつ
禁煙後に、気分が沈む、不安になる、涙もろくなることがあります。CDCも、禁煙後に不安、悲しさ、抑うつ感が短期間出る場合があると説明しています。特に、もともと不安やうつの経験がある人は注意が必要です。[8]
軽い落ち込みなら、散歩、日光、誰かと話す、予定を詰めすぎないことが助けになります。ただし、数週間たっても改善しない、自分を傷つけたい気持ちがある、生活に大きな支障が出ている場合は、すぐに医療機関や専門機関に相談してください。
詳しくは、[禁煙うつとは?]へ。
集中力の低下
禁煙して数日から1〜2週間は、集中力が落ちやすい時期です。仕事の効率が下がったように感じるかもしれませんが、これは脳がニコチンなしの神経伝達に慣れ直している途中です。
この時期は、重要な作業を短い単位に分ける、休憩を先に入れる、カフェインを取りすぎない、眠気が強い日は無理に長時間集中しようとしないことが大切です。「本来の自分がダメになった」のではなく、移行期間だと考えましょう。
詳しくは、[禁煙で集中力が落ちる?]へ。
「一本だけおばけ」——また吸いたくなる波との付き合い方
身体的な離脱症状が落ち着いても、「一本だけならいいか」という誘惑はふいに来ます。これが、いわゆる「一本だけおばけ」です。
一本だけおばけの正体は、ニコチン依存と習慣の記憶です。食後、休憩時間、コーヒー、飲み会、仕事終わり、ストレスを感じた瞬間。たばこと結びついていた場面に戻ると、脳が「ここは吸う場面だ」と反応します。NHSも、喫煙欲求は日常のルーティンや感情、特定の場面によって引き起こされやすいと説明しています。[7]
大事なのは、波に勝とうとしないことです。波はずっと続くものではありません。CDCも、喫煙欲求は必ず過ぎるものだと説明しています。[8]
吸いたくなったら、まず5分だけ待つ。水を飲む。席を立つ。外の空気を吸う。誰かに送る。記録をつける。ここで必要なのは、一人で我慢し続ける精神力ではありません。吸いたくなった瞬間に戻れる場所を持つことです。
詳しくは、[1本吸ったら禁煙は失敗?]で解説します。
加熱式・電子タバコ(IQOS等)でも離脱症状は出る?
加熱式たばこや電子タバコでも、ニコチンを含む製品であれば離脱症状は起こりえます。「紙巻きたばこではないから依存しない」「IQOSなら禁煙の離脱症状は出ない」とは考えないほうが安全です。
CDCは、電子タバコをやめることは、ニコチン依存が関わる点で喫煙をやめることと似ており、離脱症状につながる可能性があると説明しています。[10]
製品名や吸い方が違っても、問題の中心にニコチンがあるなら、脳と体は反応します。加熱式からの禁煙でも、吸いたい波、イライラ、集中力の低下、眠気、不安などが出ることがあります。
詳しくは、[IQOS・加熱式をやめる時の離脱症状]で解説します。
禁煙外来・補助薬で離脱症状はやわらげられる?
禁煙外来や禁煙補助薬は、離脱症状をやわらげる選択肢のひとつです。代表的なものには、ニコチンガム、ニコチンパッチ、飲み薬のバレニクリンなどがあります。厚労省e-ヘルスネットでは、ニコチンガムやニコチンパッチ、禁煙外来で処方されるバレニクリンなどについて説明されています。[4]
ただし、薬は「自分に何が合うか」を自己判断で決めるものではありません。持病、妊娠、服薬中、メンタル不調がある人は特に、医師や薬剤師に相談してください。また、バレニクリンなどの供給・販売状況は時期によって変わることがあるため、特定の商品が必ず使えるとは断定できません。最新の状況は医療機関で確認しましょう。
補助薬は、身体的な離脱症状をやわらげる助けになります。一方で、「吸いたい波が来たその瞬間」をどう越えるか、食後や休憩時間の習慣をどう置き換えるかは、薬だけでは埋めにくい部分です。
だからこそ、禁煙には「治療」だけでなく「伴走」の考え方も必要です。吸いたくなった瞬間に戻れる場所、今日やることがわかる仕組み、自分の変化を確認できる記録。そうした支援を組み合わせることで、禁煙は一人で我慢するものから、設計して越えるものに変わっていきます。
詳しくは、[タバコをやめる方法]で解説します。
離脱症状を乗り越える|今日からできること
離脱症状を乗り越えるコツは、「吸いたくならないようにする」より、「吸いたくなったときの行動を決めておく」ことです。
まずは5分だけ待ってください。喫煙欲求は波のように来ます。来た瞬間は強くても、少し時間を置くと弱まることがあります。吸いたいと思ったら、すぐに判断せず、5分だけ別の行動に移します。
水やお茶を飲むのも効果的です。口さみしさをまぎらわせるだけでなく、「吸う」の代わりに「飲む」という行動を入れられます。コーヒーが喫煙の引き金になっている人は、最初の数週間だけお茶や水に変えてみるのも手です。
深呼吸も使えます。鼻からゆっくり吸って、口から長く吐く。これを数回繰り返すだけでも、イライラや不安のピークをやり過ごしやすくなります。NHSも、喫煙欲求が出たときの対処として、体を動かす、口を忙しくする、深呼吸を試すことなどを紹介しています。[6]
食後の一服が習慣だった人は、食後すぐに立ち上がる、歯を磨く、散歩する、皿を洗うなど、別の行動に置き換えましょう。休憩時間に吸っていた人は、休憩場所を変えるだけでも違います。たばこを吸っていた場所に行かない。喫煙者の近くに行かない。最初の数週間は、環境を変えることも立派な対処法です。
そして、できれば記録してください。何日目に何がつらかったか。どの場面で吸いたくなったか。どうやって越えたか。記録があると、次に同じ波が来たときに「前も越えられた」と思えます。
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【体験談】離脱症状を越えた人のリアル
禁煙初期の体験談でよくあるのは、「最初の3日が本当にきつかったけれど、4日目以降に少しだけ波が小さくなった」という声です。
たとえば、1日目は食後に吸いたくなり、2日目は仕事中にイライラし、3日目は頭痛と眠気でつらい。それでも、水を飲む、散歩する、早めに寝る、吸いたい場面を記録することで、なんとか1日ずつ越えていく。すると、1週間ほどで「吸いたいけど、前よりは耐えられる」という実感が出てくることがあります。
もちろん、全員が同じ経過をたどるわけではありません。ただ、多くの人に共通しているのは、離脱症状がずっと同じ強さで続くわけではないということです。つらさの中にも、小さな変化はあります。その変化を見つけられると、禁煙は少しずつ自信に変わっていきます。
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医療機関に相談したほうがよいサイン
離脱症状は一時的なことが多いですが、すべてを自己判断で済ませないことも大切です。
気分の落ち込みが強い、数週間たっても改善しない、自分を傷つけたい気持ちがある、眠れない状態が続く、強い頭痛・めまい・動悸・吐き気・息苦しさがある。こうした場合は、禁煙の離脱症状だけと決めつけず、医師や医療機関に相談してください。
持病がある人、妊娠中の人、服薬中の人も、禁煙方法や補助薬について医師・薬剤師に相談しながら進めるのが安全です。禁煙は大事ですが、体調を崩してまで一人で耐える必要はありません。
よくある質問(FAQ)
タバコをやめて何日目が一番きつい?
一般的には、禁煙開始から2〜3日目が一番きつい時期とされています。身体的な離脱症状のピークが来やすく、イライラ、頭痛、強い喫煙欲求が出やすい時期です。
離脱症状が一番辛い時期はいつ?
最初の1週間、特に最初の3日間がつらくなりやすいです。その後、身体的な症状は少しずつ軽くなる人が多いですが、吸いたい波は場面によってしばらく続くことがあります。
ニコチンが抜けたとき、体はどうなる?
脳がニコチンなしの状態に慣れ直すため、一時的にイライラ、不安、集中力の低下、眠気、喫煙欲求などが出ることがあります。これは体が回復へ向かう途中の反応です。
急にタバコをやめるとどうなる?
急にやめると、離脱症状が出ることがあります。つらい場合は、禁煙外来や禁煙補助薬、行動面の支援を組み合わせる方法もあります。詳しくは[タバコをやめる方法]を参考にしてください。
一本だけおばけはいつまで続く?
身体的なピークを越えたあとも、数週間から数ヶ月、場面によって吸いたい波が来ることがあります。食後、飲酒、仕事終わり、ストレスなど、自分の引き金を把握しておくことが大切です。
1ヶ月以上たっても症状があるのは普通?
吸いたい気持ちや習慣による波は、1ヶ月以上たっても出ることがあります。ただし、強い気分の落ち込み、動悸、めまい、頭痛などが長引く場合は、医療機関に相談してください。
加熱式・電子タバコでも離脱症状は出る?
ニコチンを含む製品であれば、加熱式や電子タバコでも離脱症状は出る可能性があります。製品の形よりも、ニコチン依存があるかどうかが重要です。
まとめ|一人で我慢する禁煙を、戻れる場所のある禁煙に
禁煙の離脱症状は、意志が弱いから起きるものではありません。ニコチンに慣れていた脳と体が、ニコチンなしの状態に戻ろうとしている途中で起きる反応です。
最初の2〜3日がピークになりやすく、身体的な症状は数日から数週間で軽くなる人が多いです。ただし、食後や休憩時間にふいに来る「一本だけおばけ」は、もう少し長く続くことがあります。
だからこそ、禁煙は一人で我慢するより、戻れる場所を持つほうが続きます。吸いたくなった瞬間に何をするか。今日の症状はどの段階なのか。昨日より何が変わったのか。それを確認できるだけで、禁煙は「耐えるもの」から「進めるもの」に変わります。
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参考資料
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「ニコチン依存症」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/tobacco/yt-052.html
[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「たばことストレス」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/tobacco/t-06-005.html
[3] 厚生労働省 e-ヘルスネット「禁煙開始からまだ間もない方へ《実行期編》」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/tobacco/t-06-003.html
[4] 厚生労働省 e-ヘルスネット「禁煙のおくすりってどんなもの?」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/tobacco/t-06-006.html
[5] 厚生労働省 e-ヘルスネット「禁煙の効果」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/tobacco/t-08-001.html
[6] NHS「Managing nicotine withdrawal symptoms」
https://www.nhs.uk/better-health/quit-smoking/staying-smoke-free/managing-nicotine-withdrawal-symptoms/
[7] NHS「Understand your smoking triggers and cravings」
https://www.nhs.uk/better-health/quit-smoking/staying-smoke-free/understand-your-smoking-triggers-and-cravings/
[8] CDC「7 Common Withdrawal Symptoms」
https://www.cdc.gov/tobacco/campaign/tips/quit-smoking/7-common-withdrawal-symptoms/index.html
[9] CDC「Why Quitting Smoking Is Hard」
https://www.cdc.gov/tobacco/campaign/tips/quit-smoking/quit-smoking-medications/why-quitting-smoking-is-hard/index.html
[10] CDC「Vaping and Quitting」
https://www.cdc.gov/tobacco/e-cigarettes/quitting.html